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賃上げ要求目安5%以上、中小は6%以上で格差是正

/連合の2025春季生活闘争基本構想

連合(芳野友子会長)は1018日に開いた中央執行委員会で、2025春季生活闘争基本構想を確認した。基本構想は、2025春季生活闘争方針のたたき台となるもの。賃上げの要求指標としては、「賃上げ分3%以上、定昇相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め5%以上」と2024闘争と同じ水準を提示したが、規模間格差が拡大したことをふまえ、中小組合の要求指標については、「格差是正分1%以上を加えた6%以上」と2024闘争より1%高い水準を提起した。(JILPT調査部)

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月3万2,000円・時給200円を要求額論議のスタート台に

/国民春闘共闘委の25春闘構想

全労連などでつくる国民春闘共闘委員会(代表幹事:秋山正臣全労連議長)は1018日、都内で年次総会を開き、2025年の国民春闘方針構想を確認した。賃上げ要求基準は、前年の要求より月額で2,000円、時給も10円高い「月3万2,000円(10%以上)、時給200円」を掲げている。構想は来月下旬の国民春闘討論集会で議論され、年明けに正式決定する。(JILPT調査部)

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交通運輸・観光サービス産業の持続的成長に向けた政策の実現を

/交運労協定期総会

交通運輸関係の産業別労組で構成する交運労協(576,000人、住野敏彦議長)は1010日、都内で定期総会を開催し、2025年の活動方針を決めた。活動方針は、物流産業を取り巻く環境とトラックドライバーの処遇の改善の取り組みや、持続可能な地域公共交通の再構築、ライドシェアに関する課題への対応などに力を注ぐ方向性を明示。25春闘でも、社会的役割に見合う労働環境の実現に向けた取り組みを進める。(JILPT調査部)

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来年の賃上げ、68%が「実施予定」と回答/経済同友会

経済同友会が1010日発表した2024年9月「景気定点観測アンケート調査結果」によると、2025年に賃上げを「実施予定」と回答したのは68.3%(前年同期54.3%)、「実施予定はない」は7.7%だった。実施予定企業の賃上げ率は「3~4%未満」(33.3)が最も多く、「2~3%未満」(28.1)、「4~5%未満」(14.0)、「5~6%未満」(10.5)などの順。「実施予定はない」と答えた理由(賃上げの阻害要因・複数回答)は、「その他」が53.8%、「価格転嫁以外の要因で収益見通しが芳しくなく、賃上げ原資を確保できない」「社会保険料負担増など賃上げ以外の雇用コスト増が見込まれる」「賃金の下方硬直性が高い」がいずれも15.4%だった。

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2000億円以上の支援を コンテンツ産業育成へ提言/経団連 

経団連は1010日、日本のアニメや漫画、ゲーム、音楽といったコンテンツを基幹産業に育成するため、関連省庁の支援予算を早期に2000億円以上に拡充することを求める提言を公表した。支援を一元的に進めるため、「コンテンツ省」を新たに設置することも要望した。提言では、日本のコンテンツ産業の海外売上高は、鉄鋼や半導体の輸出額に匹敵するにもかかわらず、政府予算が少ないと指摘。韓国では2024年度の支援額が約1100億円に上っており、日本は数百億円規模の現行予算を早期に2000億円以上に増額すべきだとした。経団連は、日本発コンテンツの海外での市場規模を33年に21年の3~4倍となる15兆~20兆円まで拡大させる目標を掲げる。国内外から優秀な人材を集め、存在感をより高めたい考えだ。

4割の男性、育休取得後に「気まずい」と感じる/民間調査

明治安田生命保険は1017日、「子育てに関するアンケート調査」結果を発表した。男性の育休について、育休を取得した男性は33.4%、取得日数は平均42日と過去最高値を更新したが、大企業に勤める男性が51.6%に対し、中小企業は26.2%と企業規模別で格差があると指摘。育休取得後に職場で「気まずい」と感じた男性は41.5%で、気まずさを感じないためにあったら良いと思う制度は「人員の補充」(24.7)が最も多かった。調査対象は、0歳~6歳の子どもがいる全国の既婚男女。

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採用時の最低時給1,167円、東京が唯一1,300円超える/民間調査

 

帝国データバンクは1023日、「最低賃金と採用時の最低時給に関する企業の実態調査」を発表した。従業員を採用するときの最も低い時給を尋ねたところ、全体平均は1,167円となり、改定後の最低賃金の全国加重平均1,055円を112円上回った。業界別では、「金融」「不動産」がともに1,261円でトップ。都道府県別での最高は「東京都」(1,340円)が唯一1,300円を超え、最低賃金との差額もプラス177円と最大。

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